提言 院内病児保育の「評価」と「可視化」に向けて 2026.02.24 ※2026年2月17日 厚生労働省医政局長 森光敬子氏訪問時(提言書手交の様子) ―医政局長訪問のご報告― 一般社団法人 日本放射線科専門医会・医会(JCR)は、令和8年度(2026年度)医療法改正に向けた政策提言として、「院内病児・病後児保育の必須化および可視化」に関する提言を取りまとめました。本提言の策定にあたっては、手交に先立ち、会員に対するパブリックコメント募集を実施し、現場の実情や意見を踏まえた内容として最終化しています。 2026年2月17日には、厚生労働省医政局長 森光敬子氏を訪問し、山田 惠 理事長および松林(名本)路花 理事が、提言の趣旨について説明のうえ、提言書の手交を行いました。 本提言は、医師の働き方改革の本格施行を背景に、医療人材の離職防止と勤務継続支援を制度面から後押しすることを目的として作成されたものです。特に、子育て期の医師・看護師等においては、子の急病時の突発的な欠勤が勤務継続の大きな障壁となっており、その要因の多くが「就業場所に即応可能な預け先が存在しない」ことにあると指摘されています。 地域の病児保育施設の整備は進みつつあるものの、公共交通機関を利用して通勤する医療従事者にとって、「自宅→外部施設→病院」という動線は現実的ではなく、結果として勤務そのものを断念せざるを得ない状況が生じています。加えて、地域型病児保育は予約困難や不規則勤務への非対応といった運用上の制約もあり、医療現場のニーズを十分に満たしているとは言い難い現状があります。 こうした背景を踏まえ、本提言では、高度医療機関における「敷地内(院内)病児・病後児保育体制」の整備状況を、単なる福利厚生ではなく、医療提供体制の持続性を支える基盤として位置づけることを求めています。具体的には、 医療法改正に伴う施行通知における評価項目への明記 医療機能情報提供制度(医療情報ネット)における公表項目への追加 地域医療構想における医療人材確保施策としての継続的検討事項化 設置費用および運営費に対する財政支援の強化 といった制度的対応を提案しています(提言本文参照) 院内保育所の設置率は大規模病院においてすでに高水準に達している一方、病児・病後児まで対応可能な施設は20〜30%程度にとどまっており、勤務継続支援としての実効性確保にはなお課題が残されています(概要スライド参照) JCRでは、今後の制度設計において本提言の趣旨が反映されることを期待するとともに、医療現場における持続可能な勤務環境の整備に向け、引き続き政策提言活動を継続してまいります。 医療政策ニュースサイト「Gem Med」にても記事が公開されました。 Gem Med 医療法改正および施行通知における 「院内病児・病後児保育の必須化・可視化」に関する提言 令和8年度_医療法改正に向けた提言概要