新型コロナ肺炎の疑いあるいは確定例の撮影は、各施設の感染対策チームと連携して施設ごとに手順を確認しておく
新型コロナ肺炎疑い症例でなくても、日々の撮像でできる限りの感染防御をおこなう必要がある
- 撮影前後に手洗いまたは速乾性すり込み式手指消毒剤にて手指消毒を実施
- 特に患者退出と次患者案内の間で手指消毒を忘れないこと
- 撮影終了後の機器・器具の清拭消毒について、確認しておく必要がある
CT検査室において、検査機器の清拭・消毒については、機器の取扱説明書を確認し、疑問があれば機器メーカのサービス部門などに確認すること
日本診療放射線技師会による「診療放射線分野における感染症対策ガイドライン」も参照
CTガントリ
- カバーを拭く際に、マイクや接合部など、内部に洗浄剤・消毒液が入らない様に留意
- ECG のケーブルなどのコネクタ部分も洗浄剤・消毒液が触れない様に留意
- スプレーでの噴霧などせず、布やシートに洗浄剤・消毒液を塗布してから拭く
- 消毒用薬品を拭き取った後、乾いた布でから拭きするか、よく表面を乾燥させる
- 清掃・消毒剤の例
- 理想的には患者ごとに消毒用アルコールによる消毒を施行
- 現実的には、塩化ベンザルコニウムなど第4級アンモニウムを含む清掃消毒用ワイプなどを用い、寝台やガントリーを拭くことで物理的にウイルス量を減少させ、一定時間ごとに消毒用エタノールで消毒。
- イソプロピルアルコール 50〜70%・エタノール 60〜90%
- 高濃度エタノールは樹脂部の変性・変質の可能性があり機器メーカに確認必要
- 汚染時の清掃用として希釈中性洗剤による清掃
- 使用すべきでない洗浄液
- コンパウンドなど研磨剤入り洗浄剤
- シンナやベンジン有機溶剤
- アンモニアを発生する薬剤
- シリコンを含む薬剤
- フェノール誘導体
- 塩素を発生する消毒剤
- 次亜塩素酸ナトリウムについて
- 希釈した一般家庭用漂白剤を消毒薬として使用できる場合がある。
- 0.05〜0.1% 次亜塩素酸ナトリウム(市販塩素系漂白剤 約50〜100倍)
- 金属部分を腐食させるため金属部分は避け、使用する場合5〜10分後の水拭きが必要である。
- 皮膚防護、刺激臭の対応が必要である。
- 使用する前に機器メーカに確認すること。
- 希釈した一般家庭用漂白剤を消毒薬として使用できる場合がある。
検査台・寝台
- ガントリーと同様の注意点
- バンドなど合成繊維および合成皮革の製品に対する消毒はアルコールを使用しない
- アルコールで対応できないマットレス等は家庭用塩素系漂白剤等の使用も可能とする場合もあるが、サービス確認必要
操作パネル・キーボード
- 電子機器部分コンポーネントにはドライクリーニングを使用
- プラスチック部分やディスプレイ画面等はアルコール不可の部分の確認必要
- 電気部品に中性洗剤液や消毒用薬品を直接噴霧しない