自己機能評価委員会

はじめに

 
画像診断の品質保証を認定する公的システムは,我が国には存在していません。
しかし,米国や韓国では長らく存在しており,法的拘束力も存在しています。
そこで,日本放射線科専門医会・医会(JCR)では,国内における画像診断における品質保証を認証
できるシステムを考案し,2019年にオンラインアンケートシステムを用いた調査を実施しました
(送付対象施設:日本専門医機構認定放射線科専門医研修プログラムに登録されている施設,回答施設数:91施設)。
このアンケートは,画像診断業務に関して自己評価するものであり,設問策定における基本的概念は,以下の通りです。
 
1. 患者にとって最も有効で,侵襲性の低い方法を選択すること。
2. 被検者の全身状態を考慮し,与えられた状況下で最も質の高い検査を行うこと。
3. 施行された検査から最も質の高い情報を引き出すこと。
4. 取得した情報の中で診療に資する内容を文書に記録し,当該臨床科の医師に伝達すること。
5. 緊急を要する場合は,電話等の手段を用いて直ちに当該臨床科の医師に伝達を行うこと。
6. この診療領域の先達として,教育研究活動に従事すること。
 
アンケート(設問数144問)に参加することで,国内における画像診断に関する医療レベルを客観的に判断する材料となることが期待できます。アンケートの設問では,現時点で最上と考えられるものを集めており,すべてを達成することは困難と考えられるものでした。
しかしながら,実臨床に沿った回答をすることによって,各施設の状況が,国内施設の中でどの程度であるかということを把握することができます。アンケートの有効回答が得られた91施設の点数分布は下図の通りです。

 
アンケートの結果,高点数であった施設に対して,順次訪問視察を行い,回答の妥当性を検証し,認証していきます。
将来的には公的認証システムを構築することを目指します。
 
 

認証施設

No. 施設名  認証日 査察報告書
1 那須赤十字病院 2021/8/27
 
 

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