JCR理事会提言
– テレワーク推進について –

論旨
① テレワークに対する社会的要請は高く,JCRとしても推進を後押ししたい
② 画像診断や治療計画を自宅から可能とすべく病院との話合いをもつことを提言する
③ 交渉が成功した事例を会員間で共有すべくJCRニュースへの投稿を推奨したい

会員の皆様

パンデミックの中,病院機能維持のためにご尽力のことと想像します。多くの犠牲者が発生しており,これからも増えることでしょう。物故者のご冥福をお祈りしますとともに、ご遺族の方には哀悼の意を表します。

さて今回の試練は我々専門医がプロフェッショナルとして,どのような状況下でも診療を滞らせることなく、任務につくことができるか否かを問われているように思います。仮に自宅など病院施設外からリモートで働けるとすれば、感染拡大のリスク低減に寄与できることは間違いありません。しかし残念ながら,これが実践可能である会員はごく少数に留まるのではないかと想像します。このパンデミック下では働き方改革を前進させる必要があるという認識のもと,JCRとして,ここにテレワーク推進の提言をしたいと思います。

もちろんテレワークのあり方自体に様々な意見があることはアンケート調査等を介して認識しております。我々は無為に遠隔画像診断を広げようとしているわけではありません。これまで普及してきた遠隔画像診断には明らかな負の側面があり,質の低下が話題にのぼることも稀ではないのが現状です。JCRとして前進させようとしているのは,あくまでも病院常勤医による遠隔画像診断です。実際に保険診療制度上も「常勤医による時間外緊急症例の遠隔読影」は認可されていますし、常勤医の要件も「3日以上、24時間以上勤務」に緩和されています。

さて現実にテレワークに関してはいくつかの施設で病院運営者側との話し合いが始まっているようです。また,そのうちの少数例では,すでに成功を収めていると側聞しています。さらに放射線治療の領域においても遠隔放射線治療計画技術の導入に関して政府との交渉が始まっています。その動向も注視に値する事柄の一つでしょう。テレワークには幾つものハードルが存在しますが、これを機にシステムを構築しておくことは平時における働き方にも多様性をもたらします。あきらめることなく各地域,各病院で粘り強い折衝を続けていくことを広く会員に呼びかけたいと思います。

また同時に成功事例を広く会員の間で共有したいと思いますので,JCRニュースへの原稿の投稿をお願いしたいと思います。

以上

2020年5月8日
日本放射線科専門医会 理事長 井田正博
理事長代行 大西 洋
理事長代行 山田 惠